『みきおとミキオ』未来と過去が入れ替わる作品。連載期間11ヶ月

みきおとミキオという漫画作品について紹介しますが、かの有名な藤子・F・不二雄による短編作品です。
現在の若い漫画ファンからの知名度は正直低いですが、藤子・F・不二雄作品であることもありコアはファンが存在する作品でもあります。
SF要素が詰まったギャグ作品であり、今でも単行本収録されたものを楽しめるため、興味のある人は是非ともチェックしてください。

みきおとミキオの概要

当時から有名だった小学生向けの漫画雑誌に1974年から約1年間掲載され、作者が得意なSF要素の詰まったギャグ漫画として知られています。
みきおとミキオというそっくりな2人の少年が出会い、互いに入れ替わりそれぞれ未来と過去の世界で生活する姿を描いています。
過去と未来という、ライフスタイルや常識が異なるサブカルチャーやギャップを味わいながら、2人がそれぞれの生活を楽しむ姿が表現されています。
作者はSFの分野を得意としており、少年漫画とは思えない完成度の高さと奇想天外なユーモアさが特徴です。
一方で未来の世界で失われてしまった現代の自然の素晴らしさや、かけがえのなさが取り上げられており、児童向けながらも多くの要素を含む深い作品です。
人間社会が利便性を追求する中、失われつつある自然の大切さを考えさせる大人でも楽しめる作品です。
単行本や復刻版も存在しますが、連載期間が11ヶ月と短いことでも有名でした。

連載された経歴

藤子・F・不二雄氏は亡くなってしまいましたが、アシスタントを務めたるえびはら武司による証言が残っています。
同氏の代表作は誰もが知る国民的な作品で、現在でもアニメが放送され多くの人から愛されています。
歴史ある作品ですが、1973年に1回目のアニメ化が半年で打ち切りとなってしまったのです。
出版社側から人気作品でありながら原作のドラえもんも打ち切りにしようと話が出たとのことですが、それに応じる形で作成されたものがみきおとミキオです。
しかし作者の意向により、ドラえもんの連載と2本立てで並行させるスタイルで継続する決定がされました。
作者やファンとしては嬉しいことですが、並行連載後にドラえもんが大ヒット作品と化します。
国民的な作品であるため嬉しい限りですが、その影で必要性がなくなったみきおとミキオは短期で打ち切りとなりました。
しかし言い換えれば知る人ぞ知る名作であり、素晴らしさを他のファンに広めることは十分可能です。

みきおとミキオのあらすじ

舞台設定は1974年の日本で、主人公である少年のみきおが自分の家に入り込む不思議な犬を追いかけるところから始まります。
犬を追って裏山に入り込みますが、そこに残っていた防空壕の中へ飛び込んでしまうのです。
すると100年後の2074年の世界にタイムスリップしており、100年後の自分の街の姿であることに気付きます。
みきおは未来の世界で不思議な犬と、飼い主である自分と瓜二つなミキオと出会い仲良くなるのでした。
そっくりである互いを利用し合い、洋服を取り替えてなりすますことに成功します。
他の人には秘密にして時々入れ替わり、それぞれの世界で遊ぶことを約束するのです。
未来と過去のそれぞれの世界でごく普通の日常を過ごすみきおとミキオですが、互いにとって不思議な発見ばかりが続くのでした。
機会による文明化を果たした未来の世界では人々の体力が低下し、計算もできなくなっていたのです。
過去の存在であるみきおはそんな未来の世界でスーパーヒーローのように活躍し、一方でレベルが高くなった小学校の授業についていけません。
ミキオは自然が残る現代を満喫しますが、みきおとは逆の立場で苦労の連続です。
あくまでも主人公はみきおであり、ミキオを視点としたストーリー展開は存在しません。

キャラクターの簡単な紹介

題名にもある通り、ストーリー展開の中心となるのはみきおとミキオです。
特にみきおは主人公として描かれており、そそのかしいところがある好奇心旺盛な小学生です。
タイムトンネルと化した裏山の防空壕に入ったことをきっかけに、もう1人の中心人物であるミキオと出会います。
ミキオは未来の世界の人物で、見た目がみきおとそっくりですぐに意気投合します。
作中ではみきおのパパとママも登場し、ミキオのパパとママと共通する部分が多くあります。
ヒロイン的存在のユリ子ですが、未来世界のマリコの方が登場回数は多いため、実質メインヒロインとなります。
既述の通り作品は未来の世界にやって来たみきおの視点で進むため、公式でもマリコをメインヒロイン的な存在としているようです。
ある意味キーパーソン的な役割を担うミキオの飼い犬のポンチですが、途中で手術を受けて言葉を話せるようになったところも面白いです。

誰もが知る国民的な人気作品の影に隠れる形で幕を閉じたみきおとミキオですが、現代社会に投げかけるメッセージ性から人気を博しています。
気になる人は是非とも手に取り、当時の作者の思いを読み取って楽しんでください。

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